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退院にはまだ不安だけど、病院から退院を迫られちゃって困った…。



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なぜ、どこの病院でも3か月で退院するように言われるの?その後、お世話してくれる施設はどこ?「在宅」医療ってかなり不安だけど、可能かな?


おひとりさまにとって介護状態になった時の選択肢が気になります。状況によってはそこが「終の棲家」になるかもしれませんし。


病院での治療が終わった後は、どんな療養の方法があるのでしょうか?

 

 

病院から退院を迫られる?

「病院から退院を迫られる」って経験、多くの人があるようです。

病院は緊急救急の際に治療してくれるところです。緊急救急の状態から抜け出せれば、その後の対応は病院ではなく、介護施設や在宅療養を検討することになります。

緊急性を必要としないのに、病院のベッドをいつまでも利用していたら、他の緊急症状がある患者さんを受け入れられなくなってしまいますからね。

でも、病院が2週間や3か月で退院を促すのにはもうひとつ訳があるようです。

 

 

病院が退院を迫るもう一つのワケ。
診療報酬を減算されるタイミング

病院はボランティアではありませんから、赤字にならないように病院の経営を成り立たせなければなりません。

病院の収入は「診療報酬」がメインです。その「診療報酬」のしくみの中の「入院」に関する具体例をご紹介します。

診療報酬は、一日あたりの入院基本料を

1,566点(15,660円)

で計算します。

 

そして入院日数により加算があります。

病院の規模等により加算額の違いがありますが、入院して2週間が最も加算額が多く、その後徐々に減算していきます。

・入院日数 1~14日は 450円加算
→→→1日2,016点(20,160円)

・入院日数 15~30日は 192円加算
→→→1日1,758点(17,580円)

・入院日数 31~90日は 加算なし
→→→1日1,566点(15,660円)

さらに、90日を超えると、基本の点数についても950点(9,500円)近くまで減算になります。

(※参考までに:個人負担はこれらの額の1割等です)

 

病院としては、9,500/日の患者さんではなく、20,160円/日の患者さんを入院させたくなるのは当然でしょう。

 

 

2週間とか3か月のタイミングはここに理由があったんですね。

 

 

退院後の療養方法の選択肢は?

病院で退院を迫られたら(促されたら)、その後どうしたらいいのでしょう。

完璧に回復して退院、ならいいのですが、まだ療養が必要な場合、どんな方法があるのでしょう。

大きく分けると「在宅で過ごす」「施設で過ごす」に分かれます。

 

在宅での療養/国のオススメだけど、おひとりさまには難しいかも。

治療に緊急性がなくなり、でも引き続き療養が必要な状態のとき、「自宅で療養」ができたら幸せですね。

住み慣れた、勝手の知れた環境ですから安心です。経済的にも安く済みます。家族が世話をしてくれるのでしたら、その家族も比較的自由に過ごせますし。

これからの時代は「死亡数」に対して「病院のベッド数」が不足すると予測されています。ですから国の施策も「在宅医療」を後押ししています。

終末期をどこで過ごしたいか?

「『終の棲家』になるのかも?」と考えると、自宅での最期を希望する人は多いです。

でも、おひとりさま、全くのおひとりさまは、お世話をしてくれる家族が期待できないです。そんなおひとりさまには在宅医療は困難ですし、不安ですね。孤独死につながってしまいそうで、怖いですね。

大前提として「家族をお世話する話」「お世話してくれる家族がいる話」でしたら「在宅医療」は魅力的な選択肢ですね。

 

在宅医療は「介護保険制度」も利用します。ケアマネさんと相談しながら使いこなしていくと、費用負担も減らせるようです。

終末期の「看取り」も自宅の方が医療費がかからないそうです。それはそうかもしれませんよね。病院とかは延命治療とかたくさんやりそうですし。



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でも、在宅医療は家族の負担が増えますし、本人だけでなく家族も含めて意思の統一が必要です。医療の不安もありますし、特に緊急時の医療は病院よりも劣るのは否めません。

 

 

 

施設での療養/施設選びは見学をしてから

退院後は自宅で療養できるのがいいけど、諸事情でそれがなかなか叶わないことも多いです。そうすると施設への入所を考えるのですが、施設にもいろいろ種類があります。

施設によっては様々な費用の加算や生活費等があります。

施設へ入所することで病気が回復する人もありますし、その施設が「終の棲家」になってしまうケースもあります。

施設は1回入居したら移動はなかなかしないでしょう。ですから事前に必ず見学をして、本人や家族に合った施設を選択しましょう。

※関連する記事 こちらもどうぞ
「おひとりさまの『終の棲家』はどこにする?」

 

施設選びをする時には、比較のために、こんなリストの作成をおすすめします。

 

在宅型有料老人ホーム
サービス機能付き高齢者住宅

比較的、自立に近い人が入居します。医療保険も別に請求が来るなど、自宅と同じような生活です。

夫婦で入居しても、同室ではなく連なった2部屋を利用することになります。介護保険の基準が一人1部屋だからです。

メリット

・サービスを自由に選択することができる。
・入居前のケアマネさんを継続することができる。
・外部のサービス(ディサービス等)を利用することもできる。
・医療を自由に受けることも可能。

 

デメリット

・サービス内容によっては高額になるケースがある。
・介護度が低めであるとサービスがあまり受けられない。
・スタッフが少ない施設もある。
・食事もあまり注視されていない。

 

 

介護付き有料老人ホーム

ここも夫婦で入居しても同室はダメとなります。高級な感じの施設が多いです。

 

メリット

・食事が美味しい。
・施設によっては自由度がある。
・部屋が綺麗(高額になればなるほど)。
・介護保険サービスが介護度によって一定の金額で決まっている。
・24時間体制でケアを受けることができる。

 

デメリット

・外部の介護サービスを受けることができない。
・低い介護度でも一定の金額を支払う必要がある。
・入居金や家賃が高額になることがある

 

 

 

老人保健施設

リハビリをする施設です。ここも3か月で出てくださいと言われます。加算が無くなったり低くなっていくためです。

 

メリット

・入所一時金は不要。
・月額も比較的安価。
・入所から3か月間はリハビリに注視。

 

デメリット

・外部の介護サービスを受けることができない。
・相部屋の居室が多い。
・自由に薬を選択できない。
・医療依存が高いと入所不可。
・レクレーション等は施設によってあまりやれない。

 

 

介護療養型施設(療養型病院)

生活を重視する施設ではないです。
最期まで看てくれます。
看護師やリハビリスタッフが少し多いです。
介護度や医療度が高い人ほど入りやすいです。

 

メリット

・医療ケアが充実している。
・機能訓練が充実している。
・利用料が比較的安い。
・入居一時金が必要ない。

 

デメリット

・入院難易度が高い。
待っている人が多く、なかなか入れない。
医療区分が重い(吸引8回/日、呼吸器装着、胃ろうなど)人が入れる。
・多床室がほとんど。
・レクレーションなどは少ない。

 

 

特別養護老人ホーム

入所定員100人の施設が多いです。
医師の診察はあまり受けることはないです。
介護度が3以上にならないと入所できないです。

 

メリット

・入居一時金が不要。
・月額も安価
・比較的レクレーション等はある。

 

デメリット

・医療依存度が高いと入所できない。
・集団のケアを受けることが多い。
入浴を並んで待つなど流れ作業的対応になる。
・スタッフが少ない施設もある(入院基準はある)
・夜間看護師は不在。

 

 

グループホーム

看護師が常駐ではないことが多いです。
認知症の診断がないと入居できません。

 

メリット

・認知症でも入居できる。
・少人数(1ユニット9名)。
2ユニット(18名)まで。
・アットホームで家庭的。
・比較的安価で入居できる。

 

デメリット

・スタッフの有資格者が少ない。
・食事の管理等が不十分な場合もある。
・医療依存度が高いと入居困難。

 

 

まとめ

病院から退院を迫られた…困ってしまいます。でも、病院側にも切ない事情があるようです。

退院後は在宅で療養できるといいのですが、それが困難なケースも多いです。特におひとりさまには介護してくれる人がいなければハードルが高いです。

介護施設への入所を検討する時は充分に下調べをしましょう。その施設で回復できるといいのですが、もしかしたらそこが「終の棲家」になってしまう可能性もありますしね。

施設により加算や生活費等が異なりますので、よくチェックして、本人や家族に合った施設を選択できるといいですね。

 

 


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