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財産分けで争うのは、お金持ちの家だけ、ではないんです。「財産がない家ほど揉める」とも言われます。なぜでしょうか?



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今回の終活セミナーも「目からウロコ」な情報がいっぱいでした。

相続のはずが「争族」になっちゃうのはイヤですね。そうならないために親がやっておくことがあるんですね。

 

そもそも相続って?

相続とは…亡くなった人の財産などの様々な権利・義務を、その人の配偶者や子などの家族が引き継ぐことをいいます。

でも、「亡くなる前に」「元気なうちに」次のようなことができます。

「贈与」したり、「保険」として残したり、「遺言」を書く。

こういう行為を何も残していなければ、死後、遺された人たちの間で相続が話し合われます。

そのときに、相続が「争族」になることもあるのかもしれません。

 

 

「争族」になってしまう原因

なぜ、財産分けで争うことになるのでしょう?
いくつかの原因があります。

 

「昔」と「今」の考え方の変化

昔は(昭和20年頃)は「家督相続」で長子が単独で相続していました。それについて家を出た子たちは何も言いません。

財産は第一子が全て相続し、墓守りも絶対引き継ぎます。死後のことは全て第一子に任せる、というものです。

死後のことを話し合うのは縁起でもない、と避けられていました。

三世代同居が多く「死」が身近にありました。

 

ところが「今」は、相続は「諸子均分相続」になり、財産分けは「兄弟みな平等」という基本に変わりました。

でも介護や墓守りは長男が行うことがほとんどです。なのに「均分相続」はお世話をしている人が「損?」のような状況です。

もらえるものはもらいたい、という考え方の人との感覚の差があります。

そして今は、死後のことを生前に話題にすることは問題ではなく、自分のことは自分で決める時代です。

相続についても、全くの均分にするのも、お世話をしてくれる人に手厚くするような修正をするのも自分で決められます。

終活したりエンディングノートを活用する時代です。

 

「親の考え」と「子の考え」との違いも原因の一つ

親は「争うほどの財産がないから大丈夫」と思ってしまいがち。でも、無い家ほど揉めているのが実態。親が決めておきましょう。

第一子の子どもは「いろいろと心配だ」と思い、家を出た子どもは「もらえるものはもらいたい」と思う。さらに嫁は「嫁って一銭ももらえないの?」という思いも持ちます。

 

親は「子どもがうまく分けてくれると思う」と勝手な思いを持ちます。でも、無理です。親が決めておきましょう。

夫任せで財産について何も把握していない奥さんが遺された時は困ってしまいます。夫婦でしっかり話をしておくべきです。



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「自分の将来のことを考えない人」が多いから

相続で争いが起こってしまう原因として「自分の将来について考えていない人が多い」ことがあげられます。

 

終活についての意識調査があります。
(2018年11月実施、60~79歳1,000人)

終活を「時期が来ればしたい」と回答した人が56.2%です。

「時期が来れば 」→ 今はまだ「時期が来ていない」と思っているんですよね。こういう考え方って多分結局ず~っと「時期が来てない」まま。

相続のことで「『争族』にならないように」とは少しも想像していないんじゃないでしょうか。

 

揉める原因のその他もろもろ

多くの人が家族が相続で揉めるなどとは思っていないのでしょう。でも、小さないろんな環境が積み重なって揉めていくことは多いようです。

 

・相続が初めてでよくわからない
・妻が夫婦の財産を把握していない
・親族の無責任なアドバイスに惑わされる
・同居者と別居者の温度差
・配偶者の横やり
・とりあえずの相続をしてしまう。
(例:とりあえず全てを妻一人へ相続しておく等)は問題を先送りにするだけです。

 

・二次相続では取りまとめ役が不在
・過去の援助額の考慮
・介護・お世話の度合い
・葬儀・お墓の費用は誰が?

「相続人が誰なのか」わからない

イレギュラーなケースの場合、相続人が思わぬ方向へ展開していくこともあります。血縁が薄くなる分、自己主張は遠慮がなくなり、揉めやすくなるんじゃないでしょうか。

 

例:子どもが先に亡くなっている場合

※「孫」をなめてはいけないですよ。
孫の世代は20代~40代です。「もらえるものはもらいたい」という考え方の人が多いのではないでしょうか。

 

 

例:結婚をしていない人の相続人は

 

父母死亡の場合はその上の祖父母へいきます。

兄弟へいくのは父母・祖父母がいない時です。

もしも兄弟が死亡している時はその子どもにいきます。

 

このようなケースでは、相続人を辿っていくために、それぞれの関係の分かる戸籍をかなり多数必要になります。戸籍の取得の費用と日数がかなりかかります。さらにその戸籍を元に話し合いをする日々も長く必要です。

取りまとめをするのはとてもタイヘンなんです。

 

これらの大変さを考えると、そうならないために「遺言」は作っておくべきでしょう。

それに…相続の場合は、書類を整えるために、相手にを頭を下げて印を押してもらうことになります。でも、遺言でしたら、お願いすることもなく、「あげるよ」とこちらから言えます。

ずっと気がラクですよね。

 

 

「円満な相続」のために何をするの?

子どもたちにたいへんな思いをさせないためにも、元気なうちに、これからのことを考えましょう。元気なうちでないと考えられないし、まとめられないですし。

そして、必ず、伝えましょう。

大事なことをエンディングノートにまとめ、エンディングノートの保管場所を家族に伝えましょう。

 

円満な相続ができるように、元気なうちに考えるべきことはいくつかあります。

「万がいちのときのこと」として
葬儀会社・かかりつけ医・お寺・お墓・仏壇・遺影写真・住所録を記録します。

「終末期のこと」として
「ガン」になったらどうするか
「認知症」になったらどうするか

「金融機関の整理」として
使用していない口座を解約します。
私用している金融機関の銀行名・支店名のリストを作ります。

「生命保険の確認」として
契約者・被保険者・受取人を確認します
子どもに説明しておきましょう。
(※保険は財産分与の対象になりません)

「自宅以外の土地」について
妻や子を現地へ連れて行って見せます。
「名寄帳」(区役所で取得できます)で確認します。

 

そして、とにかく、家族に伝えましょう。
家族でいろんな話をしましょう。

 

 

まとめ

財産分けで争うのはお金持ちじゃなくてもよくあること。時代の変化や立場の違い、制度をよく知らない、など原因はいくつかあります。相続を「争族」にしてしまわないために準備できることがあります。最期に悔いを残さないように、今から相続の準備を始めましょう。

 

 


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